続・心友。~もうひとつの想い~
「ふうん……」
立ちあがって悟にケータイを突き返すマリア。
「一応これで、あの日の画像はもう消えたってことになるけど、」
そう言ったマリアの言葉を最後まで聞かずに、悟が声をあげた。
「待てよっ。こいつはまだコピーを隠し持ってるかもしれへんねんで」
「だから、持ってないってば」
敵意丸出しの悟に、堂前も声を荒らげる。
たが、マリアはふたりをちらっと見ただけで、じっと考え込んでいた。
「マリアはこいつの言うことを信じるんか?」
顔を紅潮させて詰め寄る悟。
「そーゆーわけやないけど、訊いたところで『うん、持ってるねん』とはならんやろ?」
「それはそうやけど、だからって、今見過ごしたら……」
悟の反論はスルーして、マリアは堂前の前にスッと立ちはだかった。