続・心友。~もうひとつの想い~
「じゃあ」
それからもう一度マリアに声をかけ、悟は扉の向こうへと消えていく。
空はまだまだ明るい。
風がそよいで、ほてった体を冷ましていく。
「あれが元カレ?」
「うん、サイコーにデリカシーないやつやろ?」
マリアは堂前から3メートルほど離れた場所にストンと腰を下ろした。
コンクリの壁にもたれて三角に座る。
堂前は伸ばしていた足を動かし、あぐらをかいた。
空を仰ぐと、藍の笑顔が浮かぶ。
あの熱血彼氏に電話をもらって、藍はきっとうれしそうに笑うのだろう……。
「藍の画像あげよか?」
横からポソッとマリアが言った。
「え?」
「どれでも好きなやつ選んだら?」
マリアは自分のケータイの画面を画像一覧にして、堂前に差し出す。