淋しいお月様
「♪~♪~♪」

やけにけたたましい電子音で、ふと目が覚めた。

あ痛たた……。

全身がばきばきいっていた。

関節という関節が、長年油を塗っていないようなブリキのおもちゃのように軋んだ。

あたまも、重かった。

それでも鳴り続ける電子音。

私は重い体を起こし、その音の鳴る方を探した。

散らかったテーブルの上から、何やら鳴っている感じ。

テーブルの上には、昨日買ったビールのコンビニ袋と、マックの袋があった。

それと、もうひとつのビニール袋。

中身には、覚えが無い。

ペットボトルのお茶と、缶コーヒーと、タバコ。

その中に、財布と携帯が入っていた。

音の主は、この携帯だったのか。
< 53 / 302 >

この作品をシェア

pagetop