お姉ちゃんの憂鬱
お姉ちゃん奔走

◻︎夏の魔物


次の日のカラオケは、やっぱり最初にメグがいて、まどかと直くんは遅刻してきた。

そして、このメンバーではどう転んでもカオスなカラオケにしかなれないと言うことが判明した。



途中でアイドル縛りをしたのは誰だ。

メグとまどかが歌うジャニーズかっこよすぎたぞおい。


そしてノリノリで女性アイドルになりきる直くんには脱帽した。


さぁちゃんはそんな時でも余裕の歌唱である。




おそらく一番振り回されているのはあたしなんじゃないだろうか。




「では、次はアニメ縛りということで」



そう言ってプリキュアをウキウキしながら入れた直くん。


アイドル縛りを始めたのも君なんだろうね。

そうだと思ってたけど。




流れてきたプリキュアに勝手にテンションが上がるのは、世代というものだろうか。

しかも初期のプリキュア。




「直くん、飲み物いるー?」


「オレンジでお願いします」



なぜあそこまで無表情でプリキュアを歌えるのか。

あたしは謎でしかたないよ。



とりあえず空になった直くんのグラスをオレンジ色に染めるため、自分のグラスと一緒に持ち立ち上がる。

あたしもオレンジにしよう。





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