Love their
冷静になって考えてみれば里子の言うとおりかもしれない。



恥ずかしい気持ちと後押しに乗りたい気持ちが天秤にかけられる。


アルコールのせいなのか、揺れる天秤は動きが定まらないようで考えが混濁してきた。



「飲も飲も!!はい、カンパイっっ」


里子が強引に自分のグラスをレイのグラスにはじいて言った。


「私も何だか今日は酔いたい気分なんだ〜」


里子が一口飲んでまた話を反らすかのように言った。

「私もっっ」


同じ気分で飲めると酒のスピードが倍にもなり、楽しさも倍にもなる。


里子の表情はほんのり赤く染める頬も手伝って美しく輝いていた。


そんな里子の表情を見てレイもまた嬉しくなった。


病室でのピアスの事も話そうかと思ったがやめておいた。



親友ってこんなにありがたい。


今まで色んな相談をしてきたが、的外れなアドバイスはなかった。


いつも冷静に客観的に答えに導いてくれた。


その道しるべに間違いなんてなかった。


今日もこんな私の話をちゃんと聞いてくれた。



何を迷うことがあるんだろう。


私は里子に背中を押して欲しくて来たんだ。


気持ちに素直になるために。
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