恋といのり

「・・・ごめんね、恋」

「なぜ謝るんだ?」

「後継者の責任をお前だけに背負わせて・・」

仁は優しい

「バカだな、そんな風に思ったことなんてないよ」

仁は純粋だ

じゃなきゃこんな風に俺に対して微笑むことが
できるわけない

「行ってくるよ、すぐ帰るから」

「気をつけてね」

整った眉を下がってるよ、仁

青白く細い腕が
袖のすそからちらっと見えた・・・

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