Dear席替えの神様
私には、雁美くんに話かけるチャンスはいくらでもあった。
だが、中々その勇気が出せず、ただただ雁美くんを見つめるだけとなってしまった。
1ヶ月前、私は髪の毛を切った。
これといった理由は無いが、肩甲骨の下まで伸びていた髪が鬱陶しいと母に言われた事もあって、髪型がたくさん乗っている本からボブを選んだ。
別に伸ばしているわけでもなく、放置しっぱなしだったから切っても何も思わなかった。
だが学校にいくと皆驚いた様子だった。
麻衣架意外の友達とはあまり話さないが、その日だけは周りの友達も私に興味を持ったようだった。