Kissから始めよう
ホッとした。

殴られることなく、和寿が引き下がったことがうれしかった。


身体から力が抜ける。
崩れ落ちる和佳奈を、雄輔が抱きとめた。


「大丈夫か?」

「は…い、大丈夫…」

よかった。
なにも起こらず、話し合い出来て。

「ありがとうございます」

「いや、当然のことしたまで。
戻ろうか。」


ゆっくりとその場を離れる。



ざわついたロビーは誰も2人のことなど気にする人もおらず。


…和寿の2人に向けた憎悪すら隠していた。


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