Kissから始めよう
「あー、なんか不思議。俺、正直梶さんって食わせ者だと思ってたんだよな。」

「誰がだ、誰が。」

「いや、だから、梶さんが。」

「お前うるさいよ、瀬戸。」

そうやり取りする2人を笑いながら川藤が見ていた。


「いや、しかしさ。俺、このはと一回り年が違うんだけど。
梶さん、15違うって?」

「気にしたことねぇよ。」

「ほら、梶さんケダモノだからさ。」

「瀬戸、お前シメるぞ。 」

タバコを咥え、火を点けながら雄輔はにらみをきかせる。

「俺、なかなか気持ちを伝えられなかったんですよ。怖くて。
そういうのなかったんですか?」

「ねぇなぁ…っていうか、和佳奈を取られたくない一心だったからさ。」

そうして男同士、込み入った話をしていく。

友達という輪ができる。

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