Kissから始めよう
出社するとそこにはすでに愛しい彼の姿があった。


「おはようございます。」

「ん、おはよう。」

こちらを見ずに挨拶が返ってくる。
デスクに置かれた書類の山を一つずつ手に取り確認しながらの動作だ。

その作業に没頭していれば、まちがいなく梶はこちら側が見えていないはず。


すぐに給湯室に向かい、コーヒーを入れる。


何も言わずいつものようにデスクに置く。


と、手を掴まれた。


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