【BL】素朴系男子に恋しました。



分かってる。

コイツに悪意があるわけじゃない。


ただ……



ちょっと………


イラッとした。



「じゃあ帰ろーか。」



歩き出したコイツの腕を掴む。


「倉本?どぉした?」
「……知りたい?俺の好きな奴」
「うん、まぁ…。でも言いたくないなら別にい――っ!?」



コイツが喋り終わらないうちに、その口を塞いでやった。


瞠目して抵抗しないのを良いことに、少し長めのキス。


唇を離して、至近距離で目を合わせる。


あ、やっぱ可愛いな。


何でだろ?


何で可愛く見えんだろ?



ああ、そっか。



「――俺の好きな奴、お前だよ。」



惚れた弱みってやつか。




「なっ………」
「ふっ、びっくりした?顔、真っ赤だけど?」
「だ、だって……」



それはもう可哀想なぐらい顔を赤らめるから、俺は笑った。



「そんなに笑わなくてもいーだろ。」
「顔真っ赤にするぐらい、嬉しかった?」
「それは、その……まぁ。」



しどろもどろになるコイツの手を掴んで、俺は歩き出す。



「え、ちょっ……!?」
「帰ろうぜ。」
「こ、このままで!?」
「そ。このままで。」



ああ、ほんと…
何で好きなんだろうなぁ。




――end――



< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

【BL】弟注意報。

総文字数/2,265

恋愛(その他)3ページ

表紙を見る
LittlE bY LittlE

総文字数/6,607

その他13ページ

表紙を見る
晴れた空が見えるまで

総文字数/3,635

その他7ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop