レンタル彼氏を使ってみました(仮)



「お前、楽しくなさそう……」



しゅんとした彼の顔が私の視界に映り込んだ。



「狂気系は荷が重かったかな……」


「ごめん……」



今日一日だけでもだいぶ厄介だったこいつが謝った……



彼の泣き出しそうな顔に私の方が悲しくなる。



「もう、ひどすぎる……本気で殺されるかと思った」


「んなわけ、ねぇじゃん。そんなことしたら俺が捕まるよ」


「だって……」


「ああコレ?」



ナイフでペチっと頬を叩く。



< 16 / 42 >

この作品をシェア

pagetop