終わりを見てからはじまる物語。【仮】


***

「蓮くん、
先生が外出てもいいって!
行こっか」


腕に繋がれた点滴を
持って
佐藤サンの隣を歩いて行く。


「…佐藤サン、
今月末結婚式でしょ」


「えっ?そ、そんなの
誰から聞いてーーー…」

照れたように顔を赤くする彼女。


「…幸せ?」


俺にはきっと一生こない
そんな、幸せを

普通の人たちは
簡単に手にする。


「れ、んくんー…」


「はやく行かないと
雨、降ってきますよ?」


これから
幸せになる人に
こんなこと問うのは…


< 6 / 175 >

この作品をシェア

pagetop