箱入り結婚のススメ
「それで、それで?」
麻子に隠し事はできそうにない。
私は昨日のことを正直に話した。
「はぁ……」
口をあんぐり開けて驚いている麻子は、無意識にキャラメルフラペチーノを口に運んだ。
「先を越された」
「ん?」
「まさか両親に挨拶って……しかも恋人になった日に、そんな話……」
「そ、そうだね」
自分でも、展開の早さには驚いている。
「だけど、室賀さんは運命の人かもね」
「運命の?」
「だってさ、彼と出会っていなければ、舞はお見合いを受けるしかなかったわけでしょう?
そうしたら、その人と結婚しちゃってたかもしれないんだよ」
「そっか……」
麻子に改めて言われるとそうだ。
あのお見合い写真の人が、旦那様になっていたのかもしれないのだ。