箱入り結婚のススメ

舞の腕の中で泣いている貴也は、「うん、うん……」と素直に舞の話に耳を傾けている。
くやしいけど、舞のことが大好きなんだと思い知らされた。


「先生、お手々つないであげるから、今日は寝ようね」


舞がそう言うと、貴也は舞から離れて手を握り……なぜか俺の手も……。
そうか。パパ、の代わりか。


貴也は疲れていたのか、すぐに寝息をたてはじめた。


「秀明さん、ごめんなさい」


貴也の顔を覗き込んで眠ったのを確認した舞は、小声で俺に話しかける。


「ううん。いいんだ」


本当は嫉妬で黒焦げだけど。


「貴也君、平気な顔をしてるけど、不安でいっぱいだったの。
最近は園でもいたずらばかりして、私の目を引くようなことをして」

「そう、なんだ……」

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