ファインダー越しの恋
「うちのシズと勝ちゃんの縁談とあっちゃあ、
俺がひと肌ぬがにゃあいかんじゃろうて」

「それは心強いことじゃ」


おっちゃんは、俺の海軍時代に持っていた本を見て

「勝ちゃんはなかなか難しい本を読んどるね」

と感心していた。


おっちゃんの援護射撃は、とてもありがたかった。

小さい頃から世話になった縁もある。
俺のいいところも分かってくれている。

きっと、シズさんにもシズさんの家族にもいいように言ってくれるはずだ。
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