ヤクザは嫌い、です。



「ねー、さっきの先生の話って隣町の高校であったやつかなー?あの学校荒れてるし。ケンカとかもしょっちゅうあるんじゃないの?…なーんか嫌な予感。」


前の席に座っている紗理奈が
振り向いて私にそう言った。


「まぁ…それもあると思うけど…まぁあそこはいつもの事だから。どーなんだろーね。」



あまり詳しくは言えない私は「はははー」と笑いながら誤魔化した。


「でも…あーゆーの本当メーワクだよね!一回だけ遠くから見たことあるけど、なんか…」



と、紗理奈が言い続けようとした時




ガララララッ!!



いきなり教室のドアが
大きな音を立てて開いた。


一瞬静まり返る教室。




教室に入って来たのは木戸彰吾と言う人で…一言で言うと不良だ。


髪の色も校則違反の金髪だし、制服もかなり着崩れてる。
てか規定じゃないやつ着てるし、ピアスだってあいてるし…違反しまくりじゃん…呆れる。


見た目だけの事じゃない。
問題を起こして何回も停学食らったりだとか
サボったりして…そもそも全然学校に来ていない。




……

…なんで3年生まで上がれたんだろ…

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