ヤクザは嫌い、です。
相変わらず優斗は訳が分からない…
というより…バカにしてるのかな?
自分がモテるからって…わー、やだやだ。
「…なんだよ。」
私のじとりとした視線に気付いたのか、優斗がふと呟く。
「…なんでもない。ただ優斗って訳分からないなって思っただけ。」
「はぁ?なんだよそれ」
…言葉通りの意味ですけど。
それより……
私は誰かの視線を感じてサッと振り返った。
けれど、振り返った先には誰もいない。
…あれ?
「どうしたんだ?」
「いや…」
私は答えを濁して、もう一度よく確認してみる。
…
気のせいか…。
私は前に向き直り、家に向かって歩き出した。
ちょっと木戸の言葉で警戒心が強くなってるのかも。
優斗は何も気付いてないみたいだし。