君恋 ~あの夏の記憶~




次の日の放課後、あたしは今日も男バスの練習している体育館に来ていた。




「桐谷先輩。あたし、マネやってみてあげます」



あたしが先輩の目を見てそう言うと先輩は驚いた顔をしてた。



「よかった。やってくれないかと思ってたから」



「やれって言ったのは先輩でしょ‼︎

あっ、あとあたしがマネージャーやってあげる代わりに、絶対にインハイ連れてってくださいね‼︎」



「あたりまえ‼︎

俺がお前をインハイに連れてってやる」




先輩の言葉はどこか説得力があって、真剣な顔をした先輩をかっこいいと思ってしまった。




時々出る真剣な表情をした先輩、



普段とのギャップに、いつもドキッとさせられてしまう。




「んじゃー、約束守れなかったらどうします?」




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