仕事しなさい!
振り向くとオフィスのドアに須賀くんがいた。


「こんにちは。三課配属の新入社員の西村卓馬といいます」


西村くんがさっと立ち上がり、屈託なく挨拶する。


「俺は倫子さんの彼氏で広報課の須賀渡。以後よろしく」


「ちょっと!嘘言わないでよ」


私は怒鳴る。
二人だけならまだしも、他の社員にまで彼氏とか言わないで!

須賀くんが面白くなさそうに息をつき、私の背後に寄ってくる。


「仮に彼氏じゃなかったとしても、倫子さんとイチャイチャしていいのは俺だけだから。わかった?求愛禁止、接触禁止」


後ろから私の肩に手。
さらに、腕を首に巻き付けるような姿勢をとる。
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