アノルマーレ
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「今日は転校生がいる」
そう担任が言う声が聞こえて来た。興味がないから窓の外をぼーっと眺めていた。
そして突然、懐かしい声が聞こえて来て
「成海芙結です。よろしくお願いします」
「は?」
名前を聞いて驚いて前を見てみるとミルクティーブラウンの眼鏡をかけた男が猫を抱いていた。
かわいー
やばい
小動物みたい
キャーキャーと騒ぐ女子たち。
“ナルミフユウ”?
おいおいマジかよ。思わず目を見開く。そうだ、あの顔は間違いなく成海だ。
「広井どうかした?」
「…なんでもない」
前の席の奴が、変な奴ーとか言いながら前を向き直した。