私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。


けど、そんなことを思えるようになったのも蒼がいるから。


「バーカ…………」


『分かった、ほら行くぞ』


「………行く」


蒼は私の手を引いた。

蒼の手は私より大きくて、少し冷たかった。


けど、その体温ですら丁度良くて。


もう、蒼がいなくなったらどーすんのって感じか。


< 169 / 186 >

この作品をシェア

pagetop