私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。
『前も迷子になってるよ、お前は』
…………いつの話?全然わかんないよ。
『ざっと10年前かな』
クスッと蒼は笑った。
「覚えてないよー……」
『泣いてたよ?』
「えぇ!!覚えてないっ!!」
『ま、はぐれたけど見つけて良かった』
「………………ありがと」
ホント、見つけてくれなかったらどーすんだってかんじか。
ありがと、蒼。
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