私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。


「ふぅ……」


少し走って彼らから見えない所に来た。


もう、ここなら平気……


『手、このままなの?』


「へ?」


視線を手に戻した。


さっき引っ張ったまま手が……


「わっ、ご、ごめんっ」


『………』


ぱっと手を離す。


けど、何こんなことで動揺してるの!?


「ていうか、なんで沈黙なの!?」


蒼はさっきから黙ったままだった。



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