運命の二人~白と黒の物語~
ジャスティスも凛々を見ていた。
まただ。
さっきまではあんなに頼りなげだったのに。
今は私を真っ直ぐに見て一歩も引かない。
生まれながらに備わった王の気質を感じる。
どちらが本当の彼女なんだろう。
どちらがリリー・ルゥ?
私の愛しい許嫁はどちらなんだろう。
「そんな目で見るな。まだ何も言っていない。」
はあと息をはき、マーサの側にいった。
「今回の事は確かに罰に値する。しかし」
何か言おうとした凛々を制して続けた。
「しかし、マーサ。お前以外にリリー・ルゥの事を頼める人材はいない。
気難しい彼女をこれからも頼むぞ。」
そう言うとマーサの肩に手をかけた。
「ジャスティス様。有り難うございます!」
マーサは膝まづき、礼をした。