運命の二人~白と黒の物語~
自分が思っていたより密着していたらしく、凛々の目が目の前にあった。
。バッと飛び退いて凛々を開放した。

「悪かった。考え事をしていて。」

「い、いえ。」

凛々は後ろを向きで息をはずませていた。結構長い時間抵抗してたようだ。

「今日はこのくらいにしておこう。いきなり沢山の事が起きて、気持ちの整理も出来ないだろうから。」

そう言ってジャスティスが席を立とうとした時、凛々が服の裾を掴んだ。

「どうした。」
「お願いします。タロに会わせて下さい。」

凛々はジャスティスを真っ直ぐに見た。

その目はさっきまでの途方にくれた弱さは微塵もなく、一歩も引かない強さを持っていた。


ジャスティスは暫く黙って凛々を見ていたが、小さくため息をついて言った。
「いいだろう。着いておいで。」

と凛々に手を差し出した。

凛々はその手を取り、立ち上がった。





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