エターナル・フロンティア~前編~
長く付き合っていく上で、外見を重要視するのは一時期だけ。それは、いつまでも外見が一緒である保障がないからだ。時間の経過と共に変わっていき、最終的には別人となってしまう。
だからこそ、外見より中身を大切にしないといけない。それに、相手を思いやる心も必要だ。無論、カディオはそれを持っている。現に力を持つソラに偏見を持たず、普通の友人として付き合っているのだから。
「直さないといけないのか?」
「いけないね」
「まあ、最近厳しいよ」
「そんなことはないさ。ただ、友人が幸せになってくれると嬉しい。特に、お前の場合がそうだ」
「おっ! それは、嬉しいな。よし! 頑張って良い男になるぞ。しかしワイルドなところは、俺らしい」
そこだけは譲れないのか、カディオはソラに詰め寄ると改善点に対して文句をつけていく。しかし、その「ワイルド」な一面を直さなければ、全てははじまらない。そのことを説明していくも、聞いてはくれなかった。それどころか、ワイルドの素晴らしさを語りだす。
「もてなくていいんだ」
「それとこれは、別問題」
「いや、一緒だよ。大勢の人間から、お前のその部分が嫌いだと聞いているし。何て言うか、汚らしい。其処を直せば、可能性が出てくると思う。もてたいのなら、拘りは捨てるべきだね」
「その情報を、何処で手に入れた」
「噂だよ。でも、本当かもね」
笑いながら話すソラであったが、カディオの顔は真剣だった。自分が一番のチャームポイントを否定され、正常でいられる者はいない。カディオはその場で崩れ去ると、肩を震わせ泣いていた。
「そんなに、否定するなよ」
タフで鈍感――という言葉が似合うカディオがへこむ姿に、ソラは何も言えなくなってしまう。多少の毒攻撃であろうとも、普段なら平気な顔をして跳ね返していくが、今日は違う。いつものノリ程度の毒攻撃であっても、心を引き裂き乙女のようにシクシク泣いていた。
このような姿を見ていると、普通は相手に対して同情心が湧いてくるものだが、今回のソラの心にはそれが湧いてこない。考え込みその理由を見付けようとするも、明確な答えを見つけることはできなかった。カディオだから――失礼ながら、この言葉で片付けることはできる。