地味子と王子様
は?


何者って言われても…



地味でブスで何の取り柄もなくて、短足で…



って!



上げ出したらきりがないよ!



「短く言うと、地味でブスなやつです」



これで合ってるよね?



男は‘‘そういう意味じゃねえんだけど…”
と、ボソッと言ってなぜか私の方へ近寄ってきた。



そして口を開く。



「俺のこと見ても、媚びてこねぇの?」



っは!?



なんでこんなやつに媚びないといけないの!?



「媚びる必要ありますか?…って⁉︎」



あたしが言葉を言い終わる頃に、男はあたしの髪に手を伸ばして、ヘアゴムを取った。



や、やばい!



三つ編みが取れちゃうよ!



「や、やめてください!」



三つ編みが完全にはほどけていなかったので、あたしは髪を抑える。



「な、何するんですか⁉︎」



「別に?」



そういいながら男はあたしの手を掴んで片手でまとめあげた。
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