不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
目の前で盛り上がるふたりに、私はおずおずと声をかける。


「あのぉ……私も行っていいかな? 合コン」

「へ?」


優一君が驚いた表情で私のことを見る。


「ダメかな?」

「いや、別にダメってわけじゃないんだけど……」

「だって私もイブの夜、ひとりなんだもん」

「ああ、うん。でもさ、萌香ちゃんはさ……」


優一君は、テーブルにつっぷして眠る卓巳君へチラリと視線を向けた。


「もう、いいじゃん!」


沙耶が優一君の言葉を遮る。


「萌香も来なよ。ね、それでいいでしょ?」


有無を言わせぬ態度で、優一君の背中をバシバシと叩く沙耶。

優一君に拒否権はない。そんな感じだった。


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