Dead or Alive
「ねえ、モモちゃん、あの子怖くない?」
「しっ!思っても言わない!」

私は耳打ちしてきた辻村さんを軽く叩いた。
彼女は私たちの目線に気づき、さらに目つきす鋭くした。
ま、まさか考えてることばれた?

「麗実、あなたも挨拶しなさいな」

“れみ”?それがあの子の名前だろうか。
彼女は小さく頷くと、一歩前にでた。

「斉藤麗実(サイトウレミ)、中2……よろしく」

それだけ言って、再びこちらを睨むと踵を返してロビーから出て行った。

「あっ、ご…ごめんなさいね。本当は素直で良い子なの」

斉藤さんはそういうと、私達に頭を下げた。
あの子、俗に言う『ツンデレ』なんじゃないのかな。
そんな感じ全くしないけれど。

「……はいっ、では部屋に行きましょう!皆さんしおりを見てへやに行ってください!」

白石先生は少しうわずった声でそう言った。
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