レンタルな関係。
 
ぞぞぞぞぞっっ……!!


一瞬にして凍りつく背中。


ぶるぶるっと震えが全身を走って、


ざざざぁっと、鳥肌が立つ。


「ぎゃあああああっ!!」



奇声注意報。


いや、警報。


っていうか、もう出てる。


廊下まで響いたかも。



「いやいやいやーーっ!!」



真っ白になる頭。


そのまま私は、流川に飛びついて。


カエル共々、畳の上に押し倒してしまった。



「やだやだやだっ怖い!!」



エルボーを食らったような状態で、左腕のなかに伸びたカエル。


右手でがっちり流川の肩をつかんで。


無我夢中でしがみ付く。



「ぶ…ははっは」



倒された流川。


面白そうに笑い出して。



「単純だなお前」



くくくっと腹筋を震わせて、私とカエルを抱きしめた。



「ウソだって」


「絶対いるっ!」


「いねーって。いるわけねーだろ」


「でも出るって麻紀が言ってたもん」


「まあ、出るにしても、とりあえず今はいねーよ」

「………」


「おい」


「……ぅぅぅ…」



不覚…


びっくりしすぎて、涙が出てきた…



「ぅぅぅ…ぇ…」


「おい…もしかして泣いてんのか」


「び…びぇ…」


「マジかよ」



しがみ付いた私の背中をさすってから、


カエルと私を抱えて、ゆっくり起き上がる流川。

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