レンタルな関係。

「よし」


 
と、流川がつぶやいて、そのチカラが弱まった。

 
バスタオルが頭から下ろされて、安心してほっと息を吐いていると、今度は。

 
 
流川の腕が、私の背中に回る。


 
―――ふわり



空中に舞う、青いバスタオル。

 
そのまま、すっぽりと包まれて。



「な、なに?」


「回れ」


「は?」


「いいから、回れって」


 
流川の命令口調に、とりあえず回転する私。

 
バスタオルがカラダに巻きついて…

 
ミノムシみたいになってますけど…

 
 
不審に思って、ぐるぐる巻きのまま、流川を見上げた次の瞬間。



「………っ」


 
 
私の顔は、ぎゅっ、と流川のTシャツの胸に押しつけられた。



「…ふぁ」


 
背中に回された腕のチカラがあまりにも強くって。

 
完全に口まで塞がれてる私は声が出ない。


 
こ、これは…

 
抱き締められちゃってます? 私。

 
もしかして流川…

 
私のこの格好に興奮しちゃってる?



「…ふ、むむむ」



く、苦しい…

 
放せっ、放せ! 変態流川っ。


 
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