レンタルな関係。

「大体ね、あんなとこで抱き合うとかやめてよねっ。近所から丸見えじゃん」


「お前、その辺のオバチャンみてーだな」


「う、うるさいっ」


 
まだ19ですっ!



「夜の街徘徊してるとか、女は100人以上いるとか、聞いてるんだからっ」


 
100は言い過ぎか…

 
つい、ムキになってしまった…



「やっぱり妬いてんだろ? お前」


 
ニヤリとする流川。

 
こ、この顔は…なにかたくらんでる時の…



「そんなに気になるんだったら、連れてってやるよ」


 
……は?



「あの時のヤツのところに」


 
……なんですと?



「来い。行くぞ」


「行くぞって…なんで私がアンタの女のとこになんか……って、ちょっと!」


 
いきなり私の腕をつかんだと思ったら。


 
ガバリ。


 
立上がり。



「ちょっ、ちょっと! やめてっ」


「いいから来い。見せてやる」


「別にアンタの女なんか見なくていいしっ」


「俺はアンタじゃねーって言ったろ」


 
軽くかわされて。



「ぎゃ! 放せっ。行かないっ! 行かないってばっ!」


 
叫んだのに。



「近所迷惑だ、おとなしくしろ」


 
オバチャンみたいなの、アンタじゃない!

 
こ、こら!

 
放せっ、流川直人っ。

 
連れてかなくていいからぁぁぁっ。

 
 
ズルズルと…玄関まで引きずられる私。



「放せーっ、るか…ふががが…」


 
口をふさがれ。

 
半分以上、拉致状態で外へ連れ出されてしまいました…



 
へるぷみー!!


 
カラダ、もたないってば!


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