秘密警察は、ヤンキー少女と天然超能力者の上でドSに微笑むの知っているか?



いやいやいや……ちょっと待て。



俺が、その……魅惑のアサユキを持ってるって?



生まれてこの方一度も誰かを魅了した事はないぞ。


いや、そもそもそんな力があったら、俺今彼氏の二人や三人いるからな。



モッテモテ茉莉ちゃんだぞ。




あっ、違うぞ?!断じて欲しいわけじゃない。


だって俺は“冥界の掃除人”なんだ!




イメージってもんがあるだろ、イメージってのがさ。





はっ、でも鈴白さん、俺気がついたぞ!




「証拠はねーだろ?!証拠が無かったら俺は認めねー!」





鈴白さん、「証拠だぁ?」って言って眉間に皺寄ってるぞ。




「おい、庵。コイツに好意を感じるか?」


「うん、面白いよ。」


「深愛はどうだ?」


「まぁ……面白い子よね。」





2人共さ……俺若干涙目だかんな。


これでも一応ピッチピチの15歳によってたかって面白い、の感想はねーだろ。




「やっぱりそうだ。お前の父さんも、魅惑は一般人よりアサユキに良く効いた。お前もアサユキには好かれるじゃねーか。証拠だ、証拠。」



「それは証拠じゃねーよ?!」



「ま、勝手にしろ。お前が認めようが認めまいがこっちは関係ねぇ。がっちり働いてもらうんだからなぁ。」




タバコをふかしながらズバッと言い切った鈴白さん。



ちょーサマになってる。



俺、この人本当に堅気か?って思うんだけどさぁ……。



あ、そう言えば。




「庵のアサユキはなんなんだ?」



突然の話題チェンジに驚いている庵。



「知りたい?」


「おうっ!」


「俺はアサユキを無効にする事が出来るんだ。」


「ムコウ……?」



ムコウって何だ。

無香料のムコウか?



「ねぇ、この子絶対分かってないわよ。」




はい、そのとーりだ。









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