離れない手
「着いたよ」


「……」


運転して30分ぐらいで、龍弥の住んでるマンションに着くと、駐車場に車を止め。


あれからずっと眠り続けている龍弥に声をかけるが、返事がない。


「着いたって!!」


「……」


さっきより少し大きめの声で呼びかけても、目は閉じたまま。


「起きて!!」


ユサユサ体を揺さぶっても、動かない。



もう!!



置いて行こうかな?


男の体を女一人で移動出来ないし(やろうと思えば出来るかもしれないけど、やりたくない)。



問題は……私の手を握る龍弥の右手。
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