離れない手
一本、一本ゆっくりはがしていけば、大丈夫かも……。


よし……。


龍弥の小指を掴むと、ゆっくりはがしていく。


そして、龍弥を見る。


目は開いていない。


次……その調子で薬指、中指、人差し指とはがしていき、最後の親指。


これをはがせば……龍弥の親指に触れた瞬間、手を掴まれる。


龍弥の左手!?


隣を見ると、目が開いてる龍弥。


起きちゃった……。



「起きた? 私、帰るから……手、離し…」


「部屋に居たのは、会社の後輩だから」

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