離れない手
「和美!!」


すぐにその席に行くと、高校からの友達の和美に声をかける。


「あっ……麻南(マナ)……」


私の顔を見た途端に、和美の顔が曇る。


「……どうしたの?」


何かよくない事でもあったのだろうか?


「……どうもしないけど?」


誰も居ないと思っていた席から男の声。


このハスキーボイスは私の知り合いで一人しか居ない。



私は無駄だと思いながらも、“違いますように”と願いながら……横を向いた。

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