恋愛禁止(ホラー)
あたしは竜季の顔を見る。


「図書室は一般開放されているけれど、学校の資料は持ち出し禁止だ。


この学校の資料を真っ黒にできるということは、図書館で一定の時間内とどまっていて資料を見ていても不振に思われない人物ということ」


「つまり、それって……」


「学校関係者」


竜季の言葉にあたしは一瞬呼吸が止まった。


「行こうツムギ。俺たちが過去の事件を嗅ぎまわっていると知られたら危なくなるかもしれない」


「う、うん」


あたしは動揺したまま、竜季に連れられて図書室を後にしたのだった。
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