恋愛禁止(ホラー)
あたしの言葉に、笠原先輩は肩を掴む手の力を緩めた。


「わからない……。形だけ別れて心が繋がっている状態で、あの女の幽霊が満足するかどうかなんて……」


「……本当に別れるしかないんですかね……」


あたしは小さく呟くように言い、先輩はそれに対して無言のままうなづいたのだった。

< 215 / 316 >

この作品をシェア

pagetop