恋愛禁止(ホラー)
このまま何も起きなければいいという思いと、早く解決させるために彼女に会う必要があるという気持ちが、交互に押し寄せてくる。


どれだけ強い意志を持っていても、どうしても恐怖心が心の底からふつふつと湧いて出てきてしまう。


あたしは落着かず何度も体の向きをかえてあちこちを見回した。


だけど、今のところなにもなさそうだ。


少しホッとして肩まで湯船につかった。


そしてそっと目を閉じたとき、お風呂場のどこからともなく女のすすり泣く声が聞こえてきたのだ。


ハッとして目を開け周囲を見回す。
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