ずっと、好きでいる。







「・・・・・・・・・・・・違う。 オレの為。 ついさっき言ったばっかだろ。 藍の事が大好きだって」







藍に噛み付かれていた親指を、藍の口の中で動かすと、藍がそれに吸いついて照れながら笑った。








「・・・・・・・・・・・もっかい聞きたかっただけでーす」







少し顔を赤くしながらいたずらっ子の顔をした藍が、それはそれは可愛くて








指なんか舐められているモンだから、キスがどうしてもしたくてしょうがなくて








でも、寝てるとはいえ優貴がいるからするワケにもいかなくて








だから、優貴も巻き込みながら藍を抱きしめた。








「寝よっか、藍」







「うん。 おやすみ」







藍が、優貴の髪に顔を埋めながら目を閉じた。








「おやすみ。 藍。 優貴」








2人を腕の中に収めながら、オレも目を閉じた。








あぁ、なんて気持ち良いんだろう。







キスなんかより、家族で抱き合って寝る方が、断然幸せなんだという事を今知った。
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