ずっと、好きでいる。









「ごめん藍。 また今度誘って。 後輩に頼んだシゴト、やっぱりちょっと心配だから見てくる。 優貴、お肉いーっぱい食べるのよ。 野菜もたっくさん食べなさいね」







そう言いながら、グリグリと優貴の頭を撫でるお義母さん。







「えー。 残念ー」







しょんぼりする優貴と一緒に『ホント、残念』携帯から藍の淋しそうな声が聞こえた。







ので







「残念です」








オレも乗っかる。







正直、ホっとしてたりするのだが。







お義母さんの事が嫌いなワケではないが、今日はだいぶ疲れたワケで・・・・・・・・・・そこに『大貴くん、キレイ事ばっか言ってて何の解決法も言わないの』的な辛辣な事を言われようものなら、すき焼きが涙の味に代わった挙句、明日のシゴトに響きそうな程テンションが下がりそうで。







「大貴くん、ホント分かり易いわね。 まぁ、大貴くんのそーいうトコ嫌いじゃないけどね」







お義母さんには、オレの気持ちがお見通しだったらしい。







やっぱり、お義母さんには敵わない。
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