雨上がり【短編】
いつの間にか
眠ってしまったみたいだ。

玄関のチャイムで
目が覚めた。

時計を見ると
夜10時。


こんな時間にダレ?

びくびくしながら
外を覗くと、びしょ濡れで
立っている彼の姿。


びっくりして
急いで玄関を開ける。

「どうしたの?!」




『ごめんな、
仕事終わらせて来た。
せっかくの記念日なのに

本当にごめん…。』


びしょ濡れで俯き加減で

呟く彼。



「私こそ…電話、怒鳴ってごめんなさい。」




仕事なのにワガママ言った私。
呆れられたと思ってたのに……




「来てくれて…ありがと。」




ギュッと彼の
手を握った。
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