【完】籠球ロマンティック
秋葉は全ての部員の顔と性格、更には得手、不得手を把握している。


故に、論理以外の部員からの信頼も厚いような男である。


また、プレイヤーとしては平凡でも、その聡明さからチームが困ったときには戦略を立てるような言わばブレーン的存在だった。


「秋葉先輩チッス!」


「おう間壁か。また身長伸びたんじゃないか?」


ロッカールームで出会えば誰しもが気さくに話しかけやすく、また、秋葉も幼い優しげな笑顔で会話をしてくる。


荒々しい自身の性格やプレイとは正反対の秋葉に、論理は敬意以外の感情が芽生えないのだ。


しかし、穏やかな気持ちで着替えを済ませ体育館に移った論理と秋葉は、その穏やかさを失うこととなる。


「やる気あるのか!?アン!?」


響く怒声とバァンと割れるような肌がぶつかった音に、論理はぴくり、と肩を震わす。


「間壁、秋葉ァ!何時だと思っている!お前等は時計も読めないグズか!」


委員会で遅くなった論理や、生徒会の会議があった秋葉に理不尽な怒声を向けたのは、論理達男子バスケ部の監督の松尾(まつお)という男。
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