幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



涼との距離が、どんどん開いていくような気がしていた。


ほんの少し前までは、いつだって近くにいたはずなのに…

どんどん遠ざかっていくような気がしていた。


だから…涼が野球を観に行くことを覚えていてくれたのが嬉しかった。


約束を忘れていなかったことが、本当に嬉しかった。


野球を観に行くことを中止にすることもできたはずなのに…

ちゃんと守ってくれることが、嬉しくてたまらなかった。


岡崎さんがいるのに。

涼は一緒にいる時間を作ってくれた。


明日は…嫌な思いを全て忘れて、ただ涼といる時間を笑って過ごしたい。


涼といる時間を大切にしたい。



幼なじみでいい。


涼と一緒に…

楽しくただ笑えればと思った。


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