幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



8月初旬。


「ごめん立花!待った?」


息をきらしながら駆け寄ってくるその姿に思わずクスッと笑ってしまった。


「汗かいてるじゃん、走ってきたの?」


あたしが言うと、真鍋は自信たっぷりにうん!と答える。


「まだ6時じゃないし走ってこなくても良かったのに」



約束していた6時待ち合わせの10分前。



「でも走ってきて正解だっただろ?」

「えっ?」

「早く着いた分、一緒にいられる時間が増えるじゃん」


あたしの隣で真鍋がそう言って笑った。




「ってか浴衣姿すっげー可愛い!」

「…ありがと」

「青めちゃくちゃ似合ってる!マジで可愛い!可愛いすぎ!」

「褒めすぎだって」


話しながら人混みの中を歩き始めた。


今日は隣町の夏祭り。

花火も5000発あがる。


幼い頃から毎年のように訪れているこの夏祭り。


今年は、真鍋に誘われてふたりで来た。


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