幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜





それから数日後、みのりと真鍋が付き合ったという話をハルから聞いた。


あの夏祭りの日にふたりは付き合ったらしい。


ずっと隣に住んでいて、ずっと近くにいたはずなのに。

俺よりも遠いはずのハルからそんな報告をされた。


どうりで道ばたで抱き合ってたわけだ、と笑いながらハルに言うとハルは何だか珍しく真面目な顔で俺に言った。


「本当にこれでいいのか?」と。

「いいも何も俺には関係ない」俺はそう言葉を返した。


だって俺には関係ないだろ。


幼なじみの恋愛に首をつっこむほどヒマじゃない。


あいつが誰と付き合おうが誰と抱き合おうが…俺には関係ない。


関係ないんだから。


< 296 / 349 >

この作品をシェア

pagetop