手のひらから伝わるもの
「……具合、悪いの?」

そんな私を気遣って君が声をかけてくれる。

「ん、ただの生理痛」

だけど私は必要最低限のかわいくない返事しかできなくて。

湧き出てくる“イライラ”は募っていくばかり。

鈍い痛みと重たい感じに耐えながら少しだけ君に顔を向けてみれば、心配そうな視線とぶつかった。

その顔がどうしていいのかわからなくて困ってる小さな子供みたいで、

ちょっとだけ笑えた。

ああ、私、ちょっと余裕出てきたかも。

なんて。

君がそばにいるだけでそう思ってしまうんだから、私も案外現金だ。




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