君の恋愛事情
神とか勇者とか
そんなこんなで、俺の魔王征伐は始まったわけだが…
「五月蝿い、女神」
さっきから女神のやつがギャーギャー五月蝿い。
俺が、神様リストとかいうやつを今見ているのだが無茶苦茶五月蝿い。
「ユキト様の為なら黙りますわ!」
「そうか、でもこのやりとりもう5回目だぞ」
絶対黙る気ないよな。
俺は、少し古びた椅子から立ち上がり壁に凭れかかった。
…俺がこっちに来てから向こうの世界の時間は止まっているらしい。
女神がやったそうだが、正直信じるのは難しい。
この世界にいても、夢オチなんじゃないかとも思う。
「ユキト様、」
「なんだ。」
俺は、近付いてくる女神の言葉を待った。
「勇者様に会いに行きましょうか?」
勇者…。
確かに、必要だった気がする。
俺は大きく頷き、壁から離れた。
「どこにいるんだ?」
「予言の通りに、ゴルゴダ村に行きますわ。」
にっこりと微笑む女神は、続けて言った。
「私は、人間の姿に変幻する必要が有りますので、少しお待ちください。」
「あぁ。」
こういう所、神様らしいと思う。
まぁ、俺も神だったらしいが。
トイレだし、つかトイレにいるのはそれはそれは綺麗な女神様じゃなかったのかよ。…突然、女神は黄色の光に包まれ始めた。
暫くして、女神は茶髪ポニーテールの美少女になっていた。
「この姿の時は、メゾとお呼び下さい。」
「分かった。マゾだな。」
「違いますから!」
女神は焦ったように言ったが無茶苦茶嬉しそうだった。
マゾだな。
「コホン…。兎に角、行きましょう。こちらへ。」
俺は、女神に寄り女神はよく分からない呪文を唱えだした。
黄緑色の光が俺等を包んだ。
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