幼なじみにわたしの生死がかかってる件
わたしは笑顔を張り付けてスイのところに戻った。
『スイ!今日の服を選んで差し上げるのだ!』
何か言いたげに、だけど何も言わずに立ち上がったスイと一緒に彼の部屋に向かう。
『スイってばほっとくと普段着で行っちゃうんだもんねー。困ったお子なのだー。』
「幼なじみの家、つか向かいの家行くのに普段着以外の何着ろってんだ。」
『のんのん、ただの幼なじみではありませんのよ!あの可愛い可愛いミウちんですぞ。おしゃれしなくてどうする!いいとこ見せるんだよ、この男前が!』
おーおお。
お顔に‘何ほざいてんだ’って書いてありますぞ。おそろしやおそろしや。
クローゼットを開いてあーでもないこーでもないと服を探す。
時折あててみたりしながらの服選びに、スイは終始不機嫌そうな顔をしていたけど、文句はひとつも言わなかった。